スペイバーン蒸溜所のハイミドルを担う一本。(ローエンドの「ブラダン・オラック」と長期熟成品25年は正規輸入がありません)スパイシーなシェリーカスク熟成原酒を全面に押し立てつつも、全体のトーンは穏やか。とはいえドライフルーツとトフィーが絡み合う複雑な味わいは熟成感もしっかりあって、決して「軽いだけ」のウイスキーではありません。気心知れた友人との語らいに、あるいはひとり自宅で好きな本や映画とあわせて、時間を忘れてゆっくりくつろぎたい方にお勧めのシングルモルトです。
【蒸溜所テイスティングコメント】
色:ゴールドに輝く琥珀色
香り:ダークチョコレート、スパイス、干しぶどう、柑橘、バニラ
味:オレンジ、トフィー、バニラ、なめし革、穏やかなスパイス
フィニッシュ:心地よいスパイスを伴い、甘くクリーミー
1897年創業で1991年からインバーハウス傘下となっているスペイバーン蒸溜所は、生産量が少ないため日本だけでなくヨーロッパでもあまり知られていない蒸溜所です。大きな初留釜1基と小さな再留窯2基という珍しい組み合わせで造られるウイスキーはソフトで滑らかな味わいを好むアメリカ市場でとても高い評価を得ており、全米におけるシングルモルト販売数の第5位(2012年)を誇ります。
1900年に他社に先駆け導入されたドラム式モルティングは1967年に使われなくなりましたが、現存するものがほとんど無いことから産業遺産として保存されています。