ダグラス・マクギボンがクランデニー・シリーズとしてボトリングした、リフィル・ホグスヘッド熟成のタリスカー2010年シングルカスクです。アイラとは明確に異なるピート&スモークに、ファンには嬉しい「ペッパー山盛り」。その一方で、定番10年やポートリー辺りの面影もしっかり拾えます。
【店長テイスティングコメント】
香り:焼いたベーコン、香ばしく炒った麦、仄かにミント
味:オイリーで重厚。塩、ヨード、スモーク、潮風、ペッパー、炒った麦
フィニッシュ:力強いペッパーとヨードに続いて、麦の香ばしさと甘味が長く尾を引く
寸評:グラスに注いでしばらく置くとフルーツコンポートが現れ、違った顔を見せる
スコットランド北西のスカイ島で1830年から造られているタリスカーは「黒コショウが爆発するよう」と紹介される事が多いシングルモルトですが、近年は余韻にピリッと効かせる程度に抑えた“スモーキーな甘口”と言える仕上がりを得意としています。
時代により作風を変えてきたタリスカーが今も昔も高い人気を誇るのは、いつの時代も高い完成度でファンを飽きさせなかったことの証左と言えるでしょう。