キングスバリーのデメラララム ダブルマチュアードは、熱帯気候のガイアナで蒸留・熟成させたデメラララムを冷涼なスコットランドに運びいれ、ウイスキー樽でじっくり後熟を施すシングルカスクのラム。本バッチの後熟には、ボウモア蒸留所で使用された樽が使われています。
ラベルに蒸留所名の記載はありませんがデメラララムはガイアナ共和国のデメララ川沿いで造られるラムの総称で、現在稼働している蒸留所は5種類の蒸留器を使い分けるダイヤモンド蒸留所のみとなっています。
1670年に設立された砂糖輸出協同組合を起源とするデメララ・ディスティラーズは、自前のスチルを持つ300以上の砂糖農園が合併・大規模化していくなか、17世紀の製法を維持しつつラムを生産してきました。
1988年に建てられ唯一現役で稼働するダイアモンド蒸溜所には閉鎖蒸溜所の古いスチルが移設されており、単式蒸留器はヴェルサイユ(VSG)の木製シングル・ポットスチルとポートモーラント(PM)の木製ダブル・ポットスチルを、連続式蒸留器はウィットブルグ(ICBU)のフレンチ・サヴァル・スチル3基とエンモア(EHP)の木製コフィースチル2基を受け継いでいます。これにダイヤモンド蒸溜所本来のコフィースチル3基を加えた10系統のスチルで原酒を造り分け、製品ごとにブレンドしています。