カントゥエソはラベンダーを漬け込んだリキュールで、スペイン バレンシア州アリカンテ県で作られます。地中海に面したエルチェという町で1867年に製造されたのが始まりとされ、原産地呼称で「カントゥエソ・アリカンティーノ」を名乗ります。1リットルあたり100gの糖分を加えた単式蒸溜のグレーン・スピリッツにカントゥエソ(スパニッシュ・ラベンダーやフレンチ・ラベンダーに分類される、ラベンダーの一種)の花を漬け込み、銅製の蒸溜器で再び蒸溜。さらにオーク樽で最低2年の熟成を経て、ようやく完成します。
色は濃いめのほうじ茶。ほろ苦くも優しい甘さに、ラベンダーの香りがふわりと立ち昇ります。香りを楽しむならソーダ割りかストレートで。ベルモットに見立てて、マティーニ等のカクテルに使うのもお勧めです。現地では食前酒や食後酒として飲まれます。
生産者は、SYS蒸溜所ことサラス・イ・シルベント。1954年に創業して以来3世代に渡って経営が引き継がれてきた、アリカンテで最も古い蒸溜所のひとつです。