日本市場限定シリーズ「マリアージュ・オブ・カスクス」の第2弾としてリリースされた、2023 Autumn / Winter です。蒸溜所マネージャーのカラム・フレイザー氏は今作のテーマを公表していませんけど、長い年数を耐え抜いた希少かつ良質な樽に詰められた2008年ヴィンテージの9樽を、グレンファークラス蒸溜所 独自の呼び方ではプレーンカスクと呼ぶ4thフィル・ホグスヘッドからファーストフィル・シェリーホグスヘッドまで、バラエティーに富んだ構成で選んでいます。2,400本ボトリング
【構成原酒】
1stフィル シェリーホグスヘッド:No. 2974 , 2975 , 2976
リフィル・シェリーバット:No. 2885 , 2886 , 2887
4thフィル・ホグスヘッド:No. 319 , 320 , 321
【蒸溜所マネージャーによるテイスティングコメント】
深みのある神秘的な黄金色。ヴィンテージレザー、トフィー、チョコレートがけのレーズンの香り。まずはシェリー樽由来の甘くリッチなフルーツケーキ、次第に焦がしたブランウンシュガーのフレーヴァーへ。グラスの中で刻一刻と味わいが開き、素晴らしく柔らかい口当たり。次第に濃厚なダークカカオ豆のフレーヴァーが顔を出し、とてもドライな余韻へ。空になったグラスには、長く大切にしたい風味が残る。
1836年創業のグレンファークラス蒸溜所は、1865年6月8日に初代ジョン・グラントが購入して以来、今に至るまで一貫して家族経営を守ってきた希有な蒸溜所です。これも今では珍しくなった直火型のポットスチルは初留25kL 再留21kLと非常に大容量で、1960年と1976年の拡張工事を経て3組6基を備えています。実は蒸気による間接蒸溜も試したが、思うような酒質を得られず直火に戻したとのこと。
シェリーカスクを前面に押し出した重厚な味わいで知られ、真偽のほどは定かではありませんが1979-1990年にイギリス初の女性首相を務めたマーガレット・サッチャーが愛飲したというエピソードもある人気銘柄です。