ノンノ・ジョヴァンニは最上級ラインナップ「リゼルヴァ・ディ・ファミリア」に連なる長熟グラッパで、家族経営の存続を願って貴重なグラッパのセレクションを父から息子に受け継いできたドルザン家の伝統を著したラインナップのひとつです。(Nonnoはイタリア語で祖父の意。)オーク、アカシア、桜から作られたバリック(225L)で長期熟成させた構成原酒は地元トレンティーノで収穫された赤ワイン用ぶどう ピノ・ネロとテロルデゴから造られており、絶妙なバランスを保ちつつ、複雑な味わいとビロードのような滑らかさを楽しめます。
【蒸溜所テイスティングコメント】
色:眩いイエローゴールド
香り:力強くも上質で繊細。豊かな花の香り、炒ったアーモンド、コーヒー、ココア、アマレット、焼きたてのペイストリー、蜂蜜、完熟した赤い果実
味:非常に優雅。力強くもベルベットのように滑らかで調和がとれている。仄かなナッツ、バニラ、紅茶が全体をまとめ上げる
「ヨーロッパで最も美しいワイン園」と言われる、イタリア北方、アルプス山脈の麓にあるメッツォロンバルドでグラッパを作るヴィッラ・ディ・ヴァルダは、1800年代初頭にロメディオ・ドルザンがグラッパ用ぶどう園を拓いてから5代目となる現当主ルイジ・ドルザンとその息子ミケーレ&マウロ兄弟が運営しています。蒸溜所のルーツとなるディ・ヴァルダ家はメッツォロンバルドで1678年から続いてきた貴族で、代々ワインやグラッパに深く関わり続けてきました。蒸溜所に併設されたグラッパ博物館には、1400年代に使用されたポットスチルをはじめ1600点にのぼる醸造や蒸溜の器具や農具、数世紀にわたって経理や相続が記録された280点の文書など、数多くの貴重な資料が収蔵・公開されています。
グラッパはワイン造りで残るブドウの絞りかすを発酵させて造るブランデーですが、ヴィッラ・ディ・ヴァルダのスタイルは「上質なグラッパを造るために自らワインも造る」真逆のアプローチ。果汁をたっぷり残した新鮮な絞りかすを加水・加糖なしで発酵させ、手作りの銅製蒸溜器で丁寧に蒸溜。凝縮された果実味に上質な樽ならではの熟成香もまとわせた、とても芳醇なグラッパを造り上げています。