伊ソムリエ協会ワインガイド「ビベンダ」
91-100点評価のワイン/グラッパに与えられる「5房」
チンクエ・グラッポリを2021年から2025年まで5年連続で獲得!
地元特産の赤ワイン用ブドウであるテロルデゴに白ワイン用ブドウのピノ・ビアンコ(ピノ・ブラン)とミュラー・トゥルガウを組み合わせた、瑞々しく華やかな香りのグラッパです。樽香を控えてミュラー・トゥルガウ由来のフローラルな香りを主役に据えた香りは、滑らかでとても長く豊かな余韻と相まって素晴らしい出来映え。ミルクチョコレートやドライフルーツと抜群の相性を見せます。
【店長テイスティングコメント】
香り:ドライレーズン、マスカット、桃、レンゲの花、ハチミツ、仄かにニッキ。最初は繊細に、時間がたつとともにフルーツが力強く立ち昇る
味:爽やかでほろ苦いリンゴ、レンゲの花、メープルシロップ
フィニッシュ:ほろ苦くも繊細な甘味が、心地よいリンゴの酸味と仄かなスモークを伴って長く続く
「ヨーロッパで最も美しいワイン園」と言われる、イタリア北方、アルプス山脈の麓にあるメッツォロンバルドでグラッパを作るヴィッラ・ディ・ヴァルダは、1800年代初頭にロメディオ・ドルザンがグラッパ用ぶどう園を拓いてから5代目となる現当主ルイジ・ドルザンとその息子ミケーレ&マウロ兄弟が運営しています。蒸溜所のルーツとなるディ・ヴァルダ家はメッツォロンバルドで1678年から続いてきた貴族で、代々ワインやグラッパに深く関わり続けてきました。蒸溜所に併設されたグラッパ博物館には、1400年代に使用されたポットスチルをはじめ1600点にのぼる醸造や蒸溜の器具や農具、数世紀にわたって経理や相続が記録された280点の文書など、数多くの貴重な資料が収蔵・公開されています。
グラッパはワイン造りで残るブドウの絞りかすを発酵させて造るブランデーですが、ヴィッラ・ディ・ヴァルダのスタイルは「上質なグラッパを造るために自らワインも造る」真逆のアプローチ。果汁をたっぷり残した新鮮な絞りかすを加水・加糖なしで発酵させ、手作りの銅製蒸溜器で丁寧に蒸溜。凝縮された果実味に上質な樽ならではの熟成香もまとわせた、とても芳醇なグラッパを造り上げています。